KIITSU鈴木其一展の琳派は感動 ミッドタウンのサントリー美術館で10月30日迄

   2017/02/02


秋は読書もしたいけれども、美術館へ足を運びたくなる季節。
何かとても良い予感がした「鈴木其一展」琳派好きの私は期待いっぱいで行きましたが
本当に素晴らしかったです。

琳派江戸時代後期の鈴木其一展「KIITSU鈴木其一 江戸琳派の旗手」が六本木のサントリー美術館にて開催されています。
10月30日(日)までですが、おもな出品作品は、東京富士美術館の〈風神雷神図襖〉、根津美術館の〈夏秋渓流図屏風〉
そしてアメリカのメトロポリタン美術館から〈朝顔図屏風〉がやってきています。

日本では12年ぶりの公開だそうですが、私ははじめて、本当に釘付けでした。

美術館に通いつめる友人が3人が勧めてくれた展示でしたが
立ち止まりため息が出てきてしまう作品が複数、また展示中に行きたいと思います。

KIITSU鈴木其一とは?

今回展示会の主役、鈴木其一は、江戸時代末期~幕末に活躍した「江戸琳派」の創始者酒井抱一の一番弟子といわれています。

染物屋の町人として生まれた鈴木其一は、酒井抱一に弟子入りし、身の回りの世話から塾の切り盛り、工房での制作まで
酒井抱一の一番弟子として15年以上献身的に仕えました。

酒井包一存命中はとことん尽くされたようですが、師匠の酒井抱一がなくなった後は、画塾「雨華庵」を
抱一の養子である酒井鶯浦にまかせ、其一は数年の長旅に出たそうです。

数年後に江戸に戻り其一は独立をし、琳派を基盤にして、大名家や豪商のオーダーを受けて
人気のある画題で作品を描き手広く制作物を手掛けたようです。

独立して独自の画風とし、また、工房では多数の弟子を育成していきました。

今回の展覧会では、そんな其一の一生をなぞるように師匠の酒井包一から鈴木其一、弟子たちの江戸琳派を味わえます。

琳派とは?

では、琳派とはどのような流派なのでしょうか?

琳派は絵画に特徴がありますが、流派、一派としても面白い特徴を持っています。

琳派の他に有名な狩野派は、みんなの知るところですが、狩野派は、狩野家一族で代々引き継がれている絵師の家元です。
実は、琳派はこういう家元制とはちょっと違います。

琳派という名前を付けたのも後世になってからのことであり、琳派といわれる画家たちが
「私は琳派です」と名乗ってはいませんでした。

私淑で繋がっている琳派

琳派の画家たちは、私淑 (ししゅく) で流れを作っていたのです。

この私淑とはなんでしょうか?

これは、弟子になったりして直接教えを受けるのではなく、心の師 として模範などを通して学ぶことです
琳派は、この「私淑」で江戸時代、つながっていきました。

琳派の代表人物

俵屋宗達を祖とする琳派は、尾形光琳、酒井抱一と、私淑 の関係でつながっていきます。

本阿弥 光悦
漆芸、陶芸、茶の湯と多方面に活躍し。書は「寛永の三筆」の一人で、光悦流の祖。琳派の祖。
俵屋 宗達
独特の構図、技法を使って描いた絵師。 絵画における琳派の祖。
俵屋 宗雪
宗達の工房を継承。
喜多川 相説
宗達、そして宗雪から、工房の「伊年」を継承。
尾形光琳
琳派の代表的画家。絵師であり、工芸家でもある。宗達に私淑し画風を取り入れている。 本阿弥光悦とは親戚筋。
尾形 乾山
尾形光琳の弟、絵師でもあったが、陶工として活躍。兄光琳との共同制作した陶器も多数。
酒井 抱一
絵師、俳人。光琳に私淑。江戸琳派の祖。
鈴木 其一
絵師、酒井抱一の弟子。近代に琳派を伝える。
池田 孤邨
絵師、酒井抱一の弟子、鈴木其一は兄弟子。
酒井 鶯蒲
絵師、酒井抱一の弟子で、後に養子となって後継者。
村越 其栄
絵師、鈴木其一の弟子。

江戸琳派とは?

京都にてはじまった「琳派」は、18世紀に入り、徳川家の名門、酒井家の出身である酒井抱一により「江戸琳派」として再興されました。その、酒井抱一の一番弟子が、鈴木其一です。

京都の琳派様式と比べてより写実的な「江戸琳派」として発展させたのが、其一の師である酒井抱一です。

今回展示は、いわゆる琳派伝統の花鳥画、山水画だけでなく、扇子や凧、羽子板、絵馬などの工芸品やだまし絵的な描表装、絵本の挿絵、能謡画、また、其一の弟子達の作品など、江戸琳派の流れを知る良い機会になりました。

展覧会開催情報

サントリー美術館から始まり、その他2会場へ巡回します。(朝顔図屏風は、姫路・京都には巡回しません)
展覧会名:「KIITSU鈴木其一 江戸琳派の旗手」展
会期:
【東京】2016年9月10日~10月30日
【姫路】2016年11月12日~12月25日
【京都】2017年1月3日~2月19日
会場:
【東京】サントリー美術館
【姫路】姫路市立美術館
【京都】細見美術館

私は、もう一度、期間内に鑑賞に行こうと考えています。

そのくらい、良かったのです。

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